第98回全国高校サッカー選手権和歌山大会が、17日に閉幕した。和歌山工の優勝に終わったが、初の決勝戦に進出した和歌山南陵があと一歩まで迫った。過去、日高地方のチームが同大会の全国大会に出場したことはない。日高初の快挙が手の届くところまで来たのはまぎれもない事実。終わってから言っても仕方ないが、実際、試合内容は南陵が完全に押していた。決定的なチャンスも何度かあった。決勝戦という独特の雰囲気に緊張もあっただろう。今回の敗戦がチームをさらに強くするだろうと、期待したい。

 ゴールのすぐそばでカメラを構え、戦況を見守った。がむしゃらにゴールを奪おうとを前を向く南陵、堅守ではじき返す和工の戦いは見ごたえたっぷりで、テレビで観戦するよりもはるかにあっという間に時間が過ぎた。ゴールを決められないまま終了のホイッスルを聞いた選手たちはその場に崩れ、泣きじゃくっていた姿が印象に残る。全国大会という明確な目標を持ったから厳しい練習にも耐えてきた、勝ちたいという気持ちが強ければ強いほど、負けたときの悔しさは大きくなる。あふれ出る選手たちの涙がその強い気持ちを表していて、胸にぐっときた。

 結果を出すために努力をするが、結果がすべてではない。そこに至るまでの頑張った過程がアスリートを強くする。南陵だけでなくすべてのチームの選手たちに共通することだ。負けて悔し涙を流す選手はこれからどんな分野でも大きく成長するだろう。何かに懸命に頑張る姿は純粋にかっこいい。40代半ばの筆者も、何かに一生懸命になる、チャレンジすることを忘れてはいけないと、南陵の選手たちにあらためて教えられた。(片)