今月5日は、「世界津波の日」だった。これに合わせ世界の各地で避難訓練などが実施され、県内でも南海トラフ地震など大規模災害に備え、県、市町、自衛隊、海上保安庁、県警、消防、災害派遣医療チーム、通信会社など約130機関が参加し、関係機関と連携した救助活動などを訓練。迅速な初動対応と災害対応力の強化を図った。

 筆者が担当する美浜町でも、町内一斉や松洋中学校の避難訓練が行われ、取材した。松洋中は、学校も一時避難場所所に指定されているが、どこで被災するかわからないということで、避難先の選択肢を増やすため、近隣の避難場所である松原地区高台、和歌山病院、西山を毎年順番に訓練の避難先に決め、卒業までに3カ所の避難場所を確認できるようにしている。今年は西山に避難したが、津波到達までの時間を踏まえ、襲来するエリアを避けた安全なコースの検討など、教職員と町の防災企画課の職員がよりよい訓練になるようにと協力していた。万が一のときパニックになっても、一度でも行ったことのある避難場所が近くにあれば、落ち着きを取り戻し、避難先を思いつくことができるだろう。

 経験はきっと役に立つが、もっと養わなければいけないは、個々に判断する力ではないだろうか。東日本大震災の津波でも「逃げる」「逃げない」という選択で、生死が分かれたという話をよく耳にする。今年は関東で台風や大雨による河川の決壊、越水が多発し広範囲が浸水。車で避難中に被害に合った人も大勢いた。避難時の車使用についても再検討が必要なことを多くの犠牲で教えてくれている。これまでの災害の教訓をもって、人任せにせず、日頃から自分はどう行動すべきか考えておくことが必要だ。(陽)