日高地方の体験型観光を推進、地域の活性化につなげることを目的に、各市町の観光関係団体、宿泊事業者、行政関係者らを対象とした全3回のワークショップ形式の研修会がスタートした。第1回の29日は日高振興局で和歌山大学食農総合研究所の植田淳子特任助教を講師に迎え、教育旅行体験、教育旅行民泊など4つのグループに分かれて意見を交換。それぞれの現状と課題、取り組みの優先順位などが浮かび上がった。

 日高地方は由良、日高、日高川、印南、みなべの5町に教育旅行の誘致団体があり、日高川町と印南町は一般や外国人の教育旅行も含めて、それぞれゆめ倶楽部21、いなみかえるの宿が民泊による受け入れを積極的に推進している。今回の研修会は教育旅行や一般の体験型観光を日高地方全体で推進しようと、日高振興局が各市町の関係者に参加を呼びかけた。

 講師の植田特任助教は体験型観光の先進地として知られる大分県北部の宇佐郡安心院町(あじむまち)で長年、NPO法人の事務局を務め、現在は和歌山大学で都市と農村の共生、人と人をつなげる農村ツーリズムなどを研究。日高地方の体験型観光推進のポイントとして、▽定期的な研修▽旅行者が求める地域の「食」▽活動のPR――などを挙げた。

 ワークショップは各市町の観光担当職員、NPO法人代表、体験観光の団体代表、個人事業者ら30人が参加。教育旅行体験、教育旅行民泊、教育旅行民宿分宿、一般旅行者向けの4つのグループに分かれ、課題や展望について話し合った。

 教育旅行体験のグループでは、▽体験型旅行の受け入れが収益につながっていない▽学生、一般、外国人など多様化する旅行者への対応が難しい――などの課題が挙がり、事務局やインストラクターの人材不足につながっているという意見も。教育旅行民泊のグループでは、受け入れ側の高齢化と後継者不足が大きな課題で、「若い人など仲間を増やすにも広域で連携した方がいい」といった声があった。

 第2回のワークショップは11月27日、「地域の資源を抽出、認識」をテーマに開く。

写真=観光事業者ら30人が4つのグループに分かれて意見交換