長年にわたって更生保護活動に貢献している人をたたえる本年度の法務大臣表彰受賞者が決まり、日高保護司会から坂本守さん(70)=御坊市塩屋町南塩屋=、村松雅一さん(76)=同市島=の2人が選ばれた。今年は7日に東京で開催される更生保護制度施行70周年記念全国大会の式典で、天皇皇后両陛下ご臨席のもと顕彰が行われる。

 坂本さんは1995年11月、村松さんは2000年5月に保護司となり、罪を犯した人の更生や再犯防止、犯罪・非行の予防へ献身的に活動。それぞれ日高保護司会の役員も務めている。

 2人とも立ち直りを支える活動では、保護観察対象者の人権を尊重。これまで坂本さんは10人弱、村松さんは十数人を担当し、プライバシーに配慮しながら、常に同じ目線で心に寄り添う。「犯罪・非行の未然防止が一番大切」と、社会を明るくする運動や薬物乱用防止活動に尽力。受賞に際して2人は「家族や保護司の先輩、同僚の協力、指導があったおかげ」と感謝し、坂本さんは「対象者がいないことを願うばかり。これからも予防に努めたい」、村松さんも「定年の退任まで精いっぱい務めたい」と話している。

 記念全国大会は東京都千代田区の東京国際フォーラムであり、全国の更生保護関係者ら約5000人が参加予定。式典で功労者を顕彰するとともに、士気の高揚と更生保護の進むべき方向性に関する意識の統一を図ることで、同制度の一層の充実発展を目指す。

写真=「皆さんのおかげ」と村松さん㊧と坂本さん