幼いころ、祖父に連れられ、日高町から御坊市内によく来た。路線バスを使って。いつも商店街をあちこち歩き回り、休憩のときに喫茶店を利用。そこでクリームソーダを食べさせてもらうのが、一番の楽しみだった。
古くからある喫茶店のメニューだが、情報番組でちょっとした工夫で売り上げがアップしたという話が取り上げられていた。その方法はアイスクリームの乗せ方。一般的にはソーダに氷を入れ、その上に半分くらい沈んだ形にするのだが、その店ではコップの縁に、真ん丸なクリーム全体を露出させて取り付けるようにする。実物を見ると、確かにクリームが半分ほど沈んでいるよりおいしそうで、インスタ映えしそうなあたりもウケる要因と考えられそうだ。
お笑いタレントで絵本作家としても活躍しているキングコングの西野亮廣さん。大ヒットした絵本は、ネットで全ページ無料公開したことが成功につながったという。普通はネタバレが怖くてできないようだが、少し考えるとこれは絵本を買う人の心理をよくついている。筆者にも経験があるが、普通の本と違って絵本を買うときは本屋で手に取って内容を確認する。ネット公開ならその手間が省け、買いやすく、話題にもなって一石二鳥だったであろう。
最近、再放送されていたドラマ「古畑任三郎」に感心したことも思い出した。刑事ドラマといえば最後にどんでん返し、真犯人が現れるというのが醍醐味だが、同作は犯人が最初から分かっている。犯人と分からせたうえで視聴者を楽しませるのはすごいやり方だ。
新しい視点や角度は大切。クリームソーダ、絵本、ドラマからも教えてもらう。(賀)


