地域の産科医療の確保、推進に貢献した医師や団体をたたえる厚生労働大臣表彰の受賞者が決まり、県内からはひだか病院院長の曽和正憲氏(67)=和歌山市西大工町=が選ばれた。9日、同省講堂で表彰式が行われる。
曽和氏は和歌山市出身で、桐蔭高校から県立和歌山医科大を卒業し、同大産婦人科に入局。その後、串本町立病院、橋本市民病院などを経て1993年に国保日高総合病院(現ひだか病院)へ異動となり、医長、部長、副院長を歴任して15年から院長を務めている。
ひだか病院へ移ってきた当時、病院周辺に分娩もできる診療所が3カ所あったが、閉院や分娩対応の取りやめにより、地域唯一の分娩対応施設となったひだか病院に受診者が集中。一時は年間500件を超えるなか曽和氏と西森敬司氏(現部長)の2人で不眠不休の毎日だったが、現在は医師も曽和院長を含め5人と増え、環境は大きく改善されたという。
新しい時代とともに設立70周年を迎え、病院の名前も変わった年の大臣賞受賞に際し、自身の喜び以上に助産師や医師、看護師ら仲間への感謝が大きい。ひだか病院の産婦人科については「病院の規模や地域の人口からすると分娩数は多いが、医療事故や損害賠償といった問題は起きておらず、これもスタッフが日々、医療人として高い意識で仕事にあたってくれているおかげ」といい、院長としては「これからも住民に親しまれ、自治体病院の使命である5疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患)5事業(救急・災害・へき地・小児・周産期医療)を地域内で完結できるよう頑張っていきたい」と話している。
写真=厚労大臣表彰を受賞する曽和院長


