令和初の甲子園となる第101回全国高校野球選手権大会は、履正社(大阪)の初優勝で幕を閉じた。決勝は最速154㌔の大会ナンバー1右腕、星稜の奥川恭伸投手(3年)を履正社打線が攻略。とくに履正社の4番、井上広大選手(3年)の逆転3ランは素晴らしい一発だった。
この両校、今春の選抜大会1回戦で対戦があり、奥川投手は履正社に3安打完封勝ち。17三振も奪っている。履正社は「奥川打ち」を誓って150㌔の速球対策に取り組み、夏の再戦では速球を難なくはじき返し、キレ味鋭いスライダーの見極めもほぼ完璧。しっかりと目標を定め、一生懸命に練習を重ねれば、できないことはないと思わせてくれた。
その奥川投手といえば智弁和歌山戦の快投が印象的。あの投球なら、プロの選手でもなかなか打てないのではないか。素人目線ではあるが、そう感じた。
智弁和歌山の選手が、足をつった奥川投手に熱中症対策の錠剤を届けたり、その他の試合でも相手投手に給水したりするシーンが感動を呼んだ。とっさに、こういった行動をとれるということは、常に味方の選手にも対応できる態勢にあるといえ、選手たちの意識の高さに感心させられた。それから、観客を魅了するファインプレーもたくさん見られたが、記憶に残ったのは攻守交代の際のちょっとした動き。守備位置に就くときグラウンドを荒らさないように土の上を避ける、守備位置に就いた内野手は土を手でならす、そんな光景がテレビ画面に映し出され、解説者から説明もあった。
一球一球全力で、最後まで諦めずに真摯な姿を見せてくれるからひきつけられる。この夏も高校野球に魅せられた。(賀)


