由良町網代の船舶修理専門工場、MES―KHI由良ドック㈱(山口博美代表取締役社長)が人材不足解消を目的として、ユニークな写真を通じて職場の魅力をアピールする取り組みを始めた。31日には写真家の杉山雅彦さん(47)=静岡市=を招き、迫力ある巨大貨物船をバックに従業員の集合写真を撮影。現場で働く約70人の笑顔あふれる写真が出来上がった。今後、企業パンフレット等に活用し、求職者にアピールする。

 カメラマンの杉山さんは以前、料理写真などの分野で活動していたが、2011年から企業の従業員のユニークな劇場型集合写真を撮るようになった。働く人たちの生き生きとした表情などから、その仕事の魅力が伝わり、人材不足の解消につながっているという。これまで全国各地の約90社で撮影を行い、今年3月には写真集「ニッポンのはたらく人たち」を出版した。

 県内での撮影は今回が初めて。構図はバックに全長200㍍、幅33㍍、重さ3万㌧の巨大貨物船の船首、ゴンドラなどを取り入れ、前列に溶接作業をしている人や消火器を噴射している人などを加えて迫力感を演出した。他の従業員たちも工具を手に持ったり、手を振ったりするポーズで撮影された。 

 杉山さんは今回の作品について「かっこよさと瞬間の面白さを考えた。すごくいい作品になったと思う」、MES―KHI由良ドックも「これで求職者に少しでも興味を持ってもらえれば」と期待。写真は企業パンフレットに掲載、就職説明会で張り出すなど活用していくという。

写真=巨大貨物船の船首がバックのMES―KHI由良ドックの集合写真