第17回県障害者技能競技大会(アビリンピック和歌山2019)が和歌山市の職業能力開発促進センターで開かれ、由良町の障害者支援施設由良みのり園からビルクリーニング種目に出場した豊里睦(あつし)=大阪市出身=さん(23)が優勝、岩下晃さん(33)=和歌山市出身=も4位(努力賞)に入った。豊里さんは11月15日から17日に愛知県で開催される第39回全国障害者技能競技大会に出場する。

 15歳以上の身体障害者、知的障害者が出場する大会。ビルクリーニングには7人が出場した。内容は床掃除や掃き掃除で室内をきれいにする競技。課題はカーペット床掃除(制限時間7分)と床清掃と机上清掃(制限時間10分)の2つがあり、4㍍四方の室内に机や椅子を置き、部屋に見立てたスペースで競う。入室のあいさつ、椅子上げ、ごみ処理、点検などの手順の正確さ、手際よくごみを残さない丁寧さなどが評価基準となる。審査員3人の採点で順位を決めた。

 豊里さんは日頃から園の仕事で、堺市立少年自然の家の掃除などをしているが、大会の1カ月半前から手順の確認、作業の正確性などの練習を続けた。本番では「緊張した」と言いながらも、時間内にきれいに仕上げ、審査員から高評価を受けて優勝を飾った。「掃除機で手順通りに作業するのが大変でした。ほかにも上手な選手がいたので、まさか優勝できるとは思いませんでしたが、毎日練習した甲斐がありました」と喜び、全国大会に向けては「みっちりと練習を重ねて挑みたい」と張り切っている。

 努力賞の岩下さんも表彰の楯に喜びの表情で、「入賞することができてとてもうれしい。来年も挑戦したい」と話していた。

写真=トロフィーや盾を手に豊里さん㊧と岩下さん