入社以来22年間、サッカーの取材を担当している。小学生、中学生、高校生、一般の試合を見る機会もあるが、とくに多いのはやはり大会が多い小学生。大勢の選手のプレーを見てきたが、素人ながらに「この子は将来が楽しみだ」と思えるずば抜けた身体能力を発揮する子どももたくさんいた。それでも、日高地方からJリーガーになったのはまだ一人だけ。いま現在、Jリーガーに手の届くところで奮闘している選手もいるが、プロの世界は厳しいのだろうと想像がつく。
その唯一のJリーガーは御坊市出身、小学生時代は御坊キックマンに所属していた酒本憲幸選手。初芝橋本高校を卒業と同時にセレッソ大阪に入団。16年間在籍し、今シーズンからJ2の鹿児島ユナイテッドFCに移籍した。17年目のベテランはJリーグ300試合出場を達成。厳しいプロの世界で17年目、バリバリ現役で活躍していること自体が大記録。ミスターセレッソと呼ばれた元日本代表森嶋寛晃で318試合、300試合以上は数あるJリーガーの中でも143人だけ。鹿児島に移籍してからは全試合に出場し、若手を引っ張っている。もはや日高地方が生んだレジェンドといえるだろう。
筆者が入社したとき、酒本選手は海南三中1年で、残念ながら小、中学生時代のプレーを見たことはないが、小学生のころからずば抜けていたという。酒本選手は小学生から注目されていたが、才能は中学、高校で開花する選手もたくさんいる。いまサッカーに夢中になっている日高地方の子どもたちは皆、可能性を持っていることは間違いない。近い将来、Jリーガーが輩出されると期待を込めて、選手たちのプレーを追いかけていきたい。(片)


