由良町の木成りハッサクや清見オレンジ、不知火(デコポン)など和歌山のおいしい中晩柑類をもっと知ってもらおうと、JA和歌山県農が7種類の中晩柑の搾りたてジュース「和歌山クラフトジュース」を売り出す。手間暇をかけたこだわりの製法と味がセールスポイントで、26日には和歌山市美園町のJAビルで試飲会が開かれ、参加者からの評価も上々だった。
中晩柑は、1~5月ごろに収穫される温州ミカン以外の柑橘類の総称で、県農では、県産の中晩柑を全国にPRするためジュースとしての商品化を企画。県内8JAのうち6JAがこのプロジェクトに参加し、JA紀州管内(由良町)の木成ハッサクをはじめ、各地域自慢の中晩柑、清見、ネーブル、はるみ、せとか、不知火、三宝柑の7種類のジュースを完成させた。
中晩柑のジュースは、約30年前に発売されたハッサクと夏ミカンを混ぜ、濃縮還元製法で苦みを取り除いた100%ジュース「結朔(けっさく)」以来の新商品。今回は搾った果汁を遠心分離にかけず、果皮や果肉を残すストレート製法で、果実をそのまま食べているような食感やとろみ、濃厚さが味わえる贅沢なジュースに仕上げた。
開発加工を担当した県農産物加工研究所の稲葉伸也所長によると、ストレートジュースにこだわり、濾過しないので、皮の黒い点など、製品になったとき異物に見える部分を事前にすべて手作業で取り除いているという。
試飲会には、近畿大学生物理工学部、県工業技術センター、県うめ研究所、農園関係者や飲食店オーナーらが多数参加し、由良町からは地域おこし協力隊の桃尾郁さん、橋本美奈さんも応援に駆けつけた。参加者は7種をそれぞれ味わい、アンケートを記入。木成ハッサクは「ハッサクらしい苦味と香りがある」、はるみは「生を食べているようで、甘くておいしかった」などと好評だった。
晩柑はよく食べているという田辺市出身の県職員田ノ岡朋子さん(31)は「どれもおいしいですが、木成ハッサクは衝撃でした。苦味、酸味が強く、これは大人の味だと思います」と笑顔。製造を行う和歌山ノーキョー食品工業㈱=田辺市=の清水良藏農産加工本部長は、「7種の中晩柑のそれぞれの特徴やおいしさを存分に味わえるジュースができました。広くPRしていきたい」と話している。
写真=木成ハッサクジュースをPRする由良町地域おこし協力隊の橋本さん㊧と桃尾さん


