由良町戸津井と小引の海に群生する天然の海藻「アカモク」の収穫と加工が23日、スタートした。

 アカモクは紀州日高漁業協同組合が2016年、県内で初めて商品化。ネバネバ、シャキシャキとした食感が特徴で、近畿大学の研究で豊富な栄養素や美容効果があることが分かっており、人気が出ている。

 この日は180㌔分を収穫し、衣奈漁港の水産加工処理施設で加工。水洗いしたり、湯がいたりしたあと、専用の機械で細かく刻んでいった。刻む作業は2回行うことで、より一層粘りがでるという。

 加工されたアカモクは機械でパック詰め。ことしはマイナス60度の急速冷凍装置も導入し、より一層高い品質を維持できるようにした。

 収穫は5月中旬まで行い、総収穫量は昨年の4・39㌧を上回る5㌧を目標にしている。同組合の中村和孝さんは「昨年の台風の影響で磯がひっくり返っており、もしかしたら収穫量は減るかもしれないが、ことしのアカモクは色がよく、粘りも強くていいものができている」と話している。100㌘入り300円、500㌘入り1300円で販売。スーパーマツゲン用に80㌘入りも作る。

写真=専用の機械でアカモクを刻む