注目の県議選に7日、有権者の審判が下った。8年ぶりの選挙戦で激戦となった御坊市選挙区(定数1)は、共産党新人で元御坊市議の楠本文郎氏(64)が6193票を獲得し、自民党現職で8期のベテラン中村裕一氏(59)の5946票にわずか247票差、接戦を制して初陣を飾った。1人区で共産党が議席を獲得するのはまれ。市議として35年間で培った経験と実績、人柄で党派を超えて票を集めた。中村氏は3年前の市長選で保守が二分したあおりを受け、わずかに届かなかった。

日高郡選挙区(定数3)は、冨安民浩氏(71)が経験と実績を武器に組織力を生かして1万784票を獲得し、トップで堂々の8選を飾った。次いでフットワークの軽さで広く支持を集めた坂本登氏(72)が7805票。3番手は無所属新人の玄素彰人氏(45)で、元町長の知名度で無党派層を掘り起こし初V。次点の花田健吉氏(60)は、同じ印南町の玄素氏のあおりを受け、自民党現職の3議席を守れなかった。