ことし1月、御坊市文化財に指定された同市湯川町富安の鳳生寺(岩本龍飛住職)の木造十一面観音菩薩立像が、百数十年ぶりに大規模修理を行うことになり、3日、京都の専門業者の手により本堂から搬出された=写真=。

 高さ112・7㌢。11世紀初頭ごろの制作とみられ、道成寺彫刻群をのぞけば日高平野で最古級の彫像。同席した県立博物館の大河内智之主査学芸員は、「道成寺を中心に観音信仰の広がりを示す貴重な仏像。江戸時代に大規模修理した跡があるので、それ以降の修理になります。像の中に書物などが入っている可能性も含めて調査したい」。

 立像は全面的に虫食いがあり、とくに右肩から腕、左上腕部の老朽が激しく、約1年かけて修復。約420万円の費用は住友財団からの助成を活用する。岩本住職は「古くから伝わる仏像をお世話させていただけるありがたさ、時代の巡り合わせに感謝しています。修復が終われば法要でお迎えし、ご加護をいただけるように守り、後世に引き継いでいきたい」と話した。