日本最大の豪華クルーズ船「飛鳥Ⅱ」が先日、御坊市の日高港に初めて寄港した。船内見学をさせていただいたが、船内という感覚はなく、豪華ホテルに来たようだというのが正直な感想。レストランやバー、プールにシアター、フィットネスルーム、麻雀や将棋などの遊びコーナー、大浴場などなんでもそろっていて、いつかこの船で旅をしてみたいと思わずにはいられなかった。筆者には高嶺の花だが、定員872人のうち700人以上の乗船客がいて、人気の高さをうかがわせた。大型観光バスが200台やってくるようなもので、地域活性化につながる可能性を大いに秘めている。

 日高郡市の関係機関を挙げてのおもてなしイベントは好評で、飛鳥Ⅱ側から大変喜んでもらえたという。今後の定期的な寄港が大いに期待できるだろう。ならば乗船客に御坊日高で遊んでもらう仕掛けが重要になってくる。今回の飛鳥Ⅱの乗船客はオプショナルツアーとして道成寺などを観光するツアーもあったが、白浜を中心とした紀南方面が多かった。御坊日高でのオプショナルツアーをこちらから提案していく必要がある。御坊市のGOGOBOプロジェクトの体験メニューはオプショナルツアーにもってこいだ。期間中なら、御坊日高博覧会(おんぱく)に参加してもらうこともできる。

 日高港への寄港を促す取り組みに加え、クルーズ船の寄港が多い下津港や新宮港から誘客するのもポイントだろう。下津港には、近く定員2500人クラスの外国の大型クルーズ船が入港する。御坊日高に足を伸ばしてもらう魅力あるオプショナルツアーを開発、PRすることも、交流人口増に必要な取り組みになるだろう。(片)