安倍晋三首相が掲げた一億総活躍プランが、2016年6月に閣議決定されてもうすぐ3年。若者も高齢者も、女性も男性も、障害や難病のある人も、一度失敗を経験した人も、みんなが活躍できる社会を目指しているが、どれほど浸透しているのだろうか。

同プランでは、女性の社会参画にも力を入れており、働き方改革では、長時間労働の是正で仕事と子育ての両立ができるような仕組みづくりも進められている。力仕事など、女性よりも男性が向いている仕事があるのは仕方ないが、いろんな分野で女性が活躍してくれるのは大歓迎。いまでは男性が自宅で炊事や洗濯、子育てをして女性が外に働きに出るという生活スタイルもある。また、昔から「かかあ天下」の方が家庭がうまくいくとも言われ、世の女性たちがより一層活躍してくれれば、日本全体がうまくいく気もする。

先日、由良町の女性グループ、ゆらつくらん会が旧白崎保育所内に食堂「しらさき はんもっく」をオープンさせた。世代を超えた地域住民の憩いの場をつくり、地元のおいしい料理を発信する〝架け橋〟になればという、郷土愛に満ちたメンバー。いままでも地元の海産物や農産物を使った料理の開発、各種イベントでの販売などを行っているが、取材して思うのはいつもみんなニコニコ、元気いっぱいだということ。オープンの日には取材していた筆者にお茶を出したり、椅子を勧めてくれたりしたのも印象的で、アットホームな店の雰囲気が伝わってくる。当面は毎月第1木曜だけの限定オープンだが、今後は女性が活躍できる場の一つとしても発展し、小さな町から女性の元気を発信してほしい。(吉)