公益財団法人日本少年野球連盟ボーイズリーグ県支部の第49回春季全国大会予選は24日、紀三井寺公園野球場でベスト4が激突し、和歌山日高/マリナーズが見事2年ぶり4回目の優勝。26日から30日までの5日間、埼玉県大宮公園野球場をメイン会場に開催される全国大会の出場を決めた。マリナーズは延長10回まで0―0の息詰まる投手戦となった決勝では再三のピンチを凌ぎ、タイブレークに突入した11回、2死から稲垣のサヨナラ打で熱闘に決着をつけた。
▽決勝
和歌山
00000000000 0
00000000001 1
マリナーズ
(11回タイブレーク)
両チームとも7回まで無得点。3イニングの延長でもけりがつかず、11回に1死満塁から攻撃を始めるタイブレークに突入した。
マリナーズは11回、大前が中軸を連続三振に仕留めて流れを呼び込むと、その裏の攻撃では内野ゴロ本封で2死満塁となったあと、稲垣が千金の右前適時打を放ち、試合を決めた。先発・上山が持ち味の打たせて取る投球で5回を3安打0封。2番手・大前は11回を含めて6イニングを1安打の好リリーフを見せ、8回2死満塁を踏ん張り、9回無死一、三塁のピンチもスクイズを外すなどで切り抜けて稲垣のサヨナラ打につなげた。
初戦の準々決勝(23日、御坊市民球場)では昨秋、関西大会出場がかかる代表決定戦で悔しい逆転負けを喫した紀州に5回コールド、8―0で快勝。準決勝も生石に5回コールド、8―1で圧勝し、全国出場に王手をかけた。決勝は追い詰められる場面もあったが、最後まで主導権を渡さず、吉田佳誠監督も「絶対に勝つんだという執念がすごかった」と窮地で粘りを発揮したナインをたたえた。
大会前に「監督を全国へ連れて行く」と選手たちが一致団結。有言実行を果たした選手たちに吉田監督は「感謝の気持ちでいっぱい」と感無量の様子で、全国の大舞台へ向けては「2年前が1勝。今度は2勝できるように頑張りたい」と抱負を語った。
日高地方勢は2チームが出場。和歌山御坊/ジュニアタイガースは23日、御坊市民球場で行われた準々決勝で生石に延長8回の末に3―4で涙をのんだ。
マリナーズのメンバーは次の皆さん。
前田忠紀(代表)、吉田佳誠(監督)、原向平、宮下大佑(以上コーチ)、大前圭右、山田久敬、稲垣陽空、古川蓮、濵村碧翔、山川竜輝、中家来都、伊藤滉真、上山優和、木村京、竹村王汰、濵口凌輔、亀岩寛斗、太田翔、小川青剛、岡田匠真、柏木颯馬
写真=優勝旗を手に和歌山日高/マリナーズメンバー