和歌山県内を巡回中の東京2020オリンピック・パラリンピックのフラッグツアーのメーンイベントの一つ「小中学校訪問イベント」が14日、名田中学校で開かれた。オリンピック・バレーボールのロンドン2012銅メダリストの井上香織さん(姫路ヴィクトリーナ)が来校し、生徒代表にフラッグを引き継いだ。講演では「夢に向かって努力した過程が大事」と、あきらめずに頑張ることの大切さを訴えた。
フラッグツアーは、東京オリンピック・パラリンピックの機運を盛り上げようと全国を巡回。和歌山県には今月3日に入り、3月2日まで県内15市町で展示される。ツアーのメインイベントの一つとしてオリンピアンが小中学校1校を訪問するイベントが全国都道府県で行われており、今回は1964年東京オリンピックの実現に貢献した故和田勇氏が幼少期に過ごすなど縁がある名田が選ばれた。
名田中体育館でフラッグ引き継ぎセレモニーが行われ、井上さんから龍神康宏副市長を通じて生徒代表の南敦也君(3年)にオリンピックフラッグ、小森琳央さん(3年)にパラリンピックフラッグが手渡された。
続いて井上さんが講演。「私とバレーボール」のタイトルで、中学生のころに「将来の夢はオリンピックに出ること。でもそれは難しく、たぶん無理だと思うけど、後悔だけはしないように頑張りたい」と自筆した卒業文集をスライドで見せ、2001年に高校を卒業後、実業団で活躍し、2009年に初めて全日本合宿に呼ばれたこと、2010世界バレーで32年ぶりに銅メダルを獲得したことを紹介した。
ロンドン五輪まで2年、選手として絶頂だったときに右肩を亜脱臼。復帰後も再発するなどどん底を経験し、引退も頭をよぎったが、中学生の卒業文集を思い返し「今諦めたら後悔する」と前を向いた結果、ロンドン五輪に間に合って見事、28年ぶりの銅メダルを獲得。「夢をかなえた人がすごいんではない。夢をかなえるために努力した人がすごいと思っています。過程は味方です。私は兵庫県の小さなまちに生まれ育ち、オリンピック選手になることができた。誰でもチャンスはある。目標を持って努力してください」とメッセージを送った。 引き継ぎ式で龍神副市長は「名田地域は和田勇さんゆかりの地。縁を感じています」と柏木征夫市長のメッセージを代読。阪本芳造校長も「今日は井上さんの話を通じてオリンピック・パラリンピックの精神と理解を深めたい」と歓迎の言葉を述べた。
給食を一緒に食べた後、午後からはバレーの実技指導も行い、生徒と触れ合った。
写真=井上さん㊧が生徒代表の南君㊥にフラッグを引き継いだ


