現新一騎打ちの美浜町長選は、8日から終盤入り。3選を目指す現職森下誠史氏(63)=三尾=と、元美浜町役場健康推進課長の新人籔内美和子氏(56)=浜ノ瀬=の両陣営幹部に手応えを聞いた。前哨戦で後れを取った森下陣営は地元の三尾と和田東の固い支持、推薦6団体のバックアップを受けて「もう追いついた。あと一歩で抜け出せる」と自信。現職の厚い壁に挑んでいる籔内陣営は地元と出身地の結束、血縁の支援、若者世代への浸透を背に「差を詰めてきたが、あと一歩。すぐに並び、追い越したい」と譲らない。(記事は届け出順)

 

写真=森下陣営の阪本会長

森下陣営は後援会の阪本綾子会長(84)=和田=が戦況を分析。告示前から支持が固いとしてきた三尾、和田東に加え、地域の有力者が支援につく上田井、選挙事務所近くで初陣からの支援者が多い吉原、「街宣カーで出向くと、人がたくさん出てきてくれる」という新浜にも好感触。世代別には候補者の同級生を中心として「60代の支持が多い」。厳しいのは浜ノ瀬、和田西中・東中の3地区と10、20代の若者世代とし、「18歳までの医療費無料化枠拡大の検討をアピールし、巻き返していきたい」。これまでの運動量は「厳しいと聞いて自発的に集まってくれる人もいて、過去3回の選挙で最高」と選挙事務所内も活気づく。今後は「あまりお金をかけずに日本一の高台を完成させ、小中学校へのエアコン整備なども実現させた。この2期8年の実績と実行力を訴え、追いついたところから抜け出したい」と力を込める。候補者とは約10年の付き合い。高校教員だった候補者の父親が恩師に当たり、1回目の選挙から支援している。「話しやすいし、偉そうにしない。気遣いもでき、ほれ込んでいる」と推薦の弁。


写真=籔内陣営の塩崎会長

籔内陣営は後援会の塩崎治会長(75)=和田=が戦況を語った。地元浜ノ瀬と候補者の出身地(和田西中)の団結、血縁の支援には揺るぎがなく、会長のお膝元で候補者の親類がいる和田東中でも「互角」。さらに「街宣カーで出向くと、人が出てきてくれる吉原、新浜も五分」と見ている。世代別には「若者に少しずつ訴えが浸透してきていると感じられる」とし、不安があるのは「三尾、和田東と相手がよく回っている田井」。ラストスパートへは「まだ一歩足らずだが、並んできている。すぐに並び、追い越したい」と意気込み、「多くの場所で街頭演説を行い、生の声で有権者に訴えを届けていきたい」と抜け出しの一手を打つ。候補者とは四十数年来の付き合い。小学生バレーで監督をしていたときの教え子で、役場職員時代は上司と部下。「子どものころからみんなを引っ張っていく力があった。部下のときはエネルギッシュで仕事がよくでき、優しさとしなやかさも兼ね備えている」と猛プッシュ。「役場を早期退職しての出馬。勇気と決断力もある。県内初の女性町長を誕生させたい」と全力投球を誓う。