任期満了に伴う美浜町長、町議のダブル選が5日告示され、注目の町長選には3選を目指す現職森下誠史氏(63)=三尾=と、元美浜町役場健康推進課長の新人籔内美和子氏(56)=浜ノ瀬=がともに無所属で立候補した。目立った争点はないが、「現職が3回連続で選挙戦を制すか」「県内初の女性首長が誕生するか」と町民の関心は高まりつつあり、10日の投開票へ激しい一騎打ちが繰り広げられる模様。両候補は出陣式で力強く第一声を放ち、真冬の熱い戦いに火ぶたを切った。

写真=森下誠史氏

 

森下陣営は吉原地内の選挙事務所で出陣式を行い、支持者ら約200人(主催者発表)が集まった。阪本綾子後援会長は「どなたにでも親しく接することのできる町長として、名前も人柄もよくお分かりいただいていると思う。県行政、国とのパイプもだんだんと育ってきており、これまでの経験を大きな財産として、いましばらく美浜町発展のために仕事をさせていただきたい」と支持を呼びかけた。日高地方の各町長や県議らも大勢駆けつけ、激励とともに支援を要請。森下候補は4、8年前と同じ作業着、必勝の鉢巻き姿でマイクを握ると、「この5日間、走って、走って、走り抜きます」とやる気をみなぎらせ、松原高台整備や西川河川改修など2期8年の実績を説明しながら「インフラ整備は大きくいうと福祉の発展であり、今後も取り組んでいきたい。子どもの医療費については近隣市町も多くは18歳まで無料で、検討、研究を重ねたい。子どもたち、お年寄りが住んでよかった、集ってよかったというまちを必死になってつくっていきたい」と力強く訴えた。最後にガンバローコールで気勢を上げ、勢いよく街宣へ飛び出していった。

 

 

写真=籔内美和子氏

 

籔内陣営は和田地内の選挙事務所前で出陣式を行い、集まった支持者ら約100人(主催者発表)を前に、後援会の塩崎治会長が「籔内候補は誰にも負けないリーダーシップと決断力、県や国との交渉を進める力を持っており、皆さんの期待に応えて町政運営をしていけると確信しています。県下でただ一人となる女性町長を誕生させ、次の時代へ新たな流れをともにつくりあげていきましょう。本当にあと一歩のところまできています」と支援を呼びかけた。

籔内候補は「女に町長が務まるのかという声を聞きましたが、男性と同じように働き、家事をこなし、家計を守ってきた私だからできることもあり、きめ細かな行政を目指して進んでいきます。特に西川河川改修などは地元に国や県の立派な先生がおられるので、お力を借りて引き続き推進していきます。停滞することはありません。そして子育て、障害者、高齢者の支援に包括的に取り組んでいきます。平成最後の年、皆さんとまちを変える一歩を踏み出し、強く、優しく、美しいまち美浜をともにつくっていきましょう。籔内美和子を県下初の女性首長にしてやってください」と力を込めた。