㈱NTTドコモは、日高川町川原河の川上診療所と和歌山市の県立医科大学との間で、次世代移動通信システム「5G」を使った遠隔医療の実証試験を行い、山間部の患者宅と医大を無線でつなぎ、遠隔診断できることを確認した。


 5Gは現行の4G(LTE)に次ぐ第5世代の移動通信システム。通信速度は最大10Gbpsで4G(2010年当時)に比べて100倍以上に高速化。実用化を目指し、総務省の主導の下、研究開発が進められている。


 昨年2月にも川上診療所内の据え置き型の機材を使った実証試験を行った。今回は有線設備がある診療所と異なり、無線でつなぐ必要がある患者宅での試験で、より5Gの実際の用途に沿った内容となった。


 試験の様子は21日に報道向けに公開されたが、高精細な映像のテレビ会議で、患者を診察。タイムラグがないので医師同士の会話もスムーズに進み、医大の医師は「間近にいるように診察できる」と評価した。


 5Gが導入されれば、高速回線で高画質の映像がすばやく受け取れるので、スマホで映画を見るなどエンターテインメントが充実しそう。それだけでなく、「低遅延」「多接続」の特徴を生かせばさまざまな用途がある。自動車でリアルタイムで交通情報を受け取れたり、自動運転技術に生かせたり、スムーズな通信で今回の試験のような遠隔医療、テレビ会議などもいま以上に浸透していくだろう。またリアルタイム映像を生かしてドローンで上空から監視し、重機や農機具を動かしたりと、さまざまな活用が検討されている。


 スマホでは2020年ごろから使用可能になるという5G。新たな移動通信時代の幕開けに期待したい。(城)