日高地方4Hクラブ連絡協議会(柏木研哉会長)と日高振興局農林水産振興部が主催する日高地方青年農業者会議は22日、印南町の公民館で開かれ、プロジェクト発表で印南町4Hクラブの新谷力さん(29)が最優秀賞に輝いた。


 御坊市、印南町、みなべ町の各メンバーがプロジェクトや意見を発表。普及指導協力委員らが「課題」「計画」「実施」「反省・評価」「発表」の5項目で審査した。


 新谷さんは「印南の農業をつなげたい~印南町4Hクラブの挑戦~」をテーマに、昨年取り組んだ農業紹介授業について発表。農業の後継者減少に着目し、地元の子どもたちに興味をもってもらおうと清流中、清流小の2校で農業を紹介する授業を行った。中学校ではフラワーアレンジ体験、小学校では花束づくりも実施。メンバーから「このような活動は継続しないと意味がない」「子どもたちが農業に興味を持つためには、まず私たち自身が夢を与えられる農業者にならなくてはならない」という意見があったとして、「最初は単純に子どもたちに農業の魅力を伝えたいという気持ちでしたが、やってみると、活動の継続性、経営改善の実践という課題が見えてきました。これらの課題の解決と印南農業の継承に挑み続けることが印南町4Hクラブの挑戦です」とまとめた。


 新谷さんのほか、みなべ梅郷クラブの井出慎太郎さん(28)は「ズバイ~棄てられていた枝を有効活用して地域の強みに~」、御坊市4Hクラブの堀昇平さん(28)は「スターチス栽培における固化培地苗の利用」と題して発表。3人は31日に有田川町の金屋文化保健センターで開かれる県大会へ出場する。


 会議では研修会も開催。日高振興局農業水産振興課技師の菊地悠太さんから、農作業事故の防止について対策を聞き、安全意識を高めた。

写真=県大会に出場する3人(左から堀さん、新谷さん、井出さん)