みなべ町北道の菓子店、創旬菓房みさき堂は世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」にちなんだ焼き菓子「みなべのこだわりフィナンシェ」を発売した。梅システムに関係の深い蜂蜜、梅、備長炭の3品を使用し、はちみつフィナンシェ、梅フィナンシェ、備長炭フィナンシェの3種類を1セットとしている。
昨年10月から約2カ月間かけて開発し、商品化。昨年12月に東京の東京海上日動ビル本館で行われた町商工会など主催の物産展にも出展し、好評だった。
商品は長さ約15㌢のスティック状で、地元産の蜂蜜、紀州南高梅乾燥梅肉、食品用備長炭パウダーをエッセンスに仕上げた。「はちみつフィナンシェ」は蜂蜜の香りが漂うすっきりした甘さ。「梅フィナンシェ」は梅とホワイトチョコレートの相性を生かした。「備長炭フィナンシェ」はシャリシャリとした食感が楽しめる。パッケージには梅システムのロゴマークを入れ、「私たちは世界農業遺産『みなべ・田辺の梅システム』を応援しています」と記載している。3本入りで500円。詳しい問い合わせは同店℡0739―72―2251。
梅システムは、養分に乏しく礫質で崩れやすい斜面を利用して薪炭林を残して梅林を配置。備長炭の原木のウバメガシなどを保全しつつ、400年にわたって高品質な梅を持続的に生産してきた農業システム。自家授粉できない南高梅の栽培では授粉媒体としてミツバチを活用している。2015年12月に国連食糧農業機関(FAO)から認定された。
写真=スティック状のフィナンシェ3本入りで販売