先日、印南町体育センターで教育委員会と社会福祉協議会の人権福祉講演会があり、取材した。講師はノンフィクション作家で高野山真言宗僧侶の家田荘子さん。ヤクザの妻の視点から描いた「極道の妻たち」が代表作だが、恥ずかしながら作品名を知っているだけで本を読んだことも映画を見たこともない。以前コメンテーターとしてテレビで拝見したぐらいで、何も知らないだけに新鮮な気持ちで講演に聞き入った。
家田さんは「一緒にいきていこう~あなたの愛をもとめています」をテーマに体験、経験を振り返った。子どものころ親から受けた暴力、小学生のとき遭ったいじめを基に「どうにかして周りが気付いてあげなければ。幼いころにつらいことがあると、大人になってから地元に足が向かない。そんな人を印南から出してはいけません」と強調。とても分かる気がする。前に、へき地教育の研究会でも同じようなことを聞いた。田舎でヒエラルキー(序列)が「下」だった子どもは大人になっても「下」。上下をつくらない横の関係が大切だと。
家田さんの話に戻すと、十数年続けているという四国八十八カ所遍路については、歩きながら会う人にあいさつをしており、あいさつが返ってこないまちは暗い、怖い、きたない、そんなネガティブな印象だそう。その上で、「あいさつがコミュニケーションの第一歩。苦しんでいる人の重い荷物を少しでも軽く、そして命を救えるかもしれません。あいさつ、声かけを広めて明るく元気、安全できれいなまちを育てていってください」と呼びかけた。苦しんでいる人が声を上げられる環境づくり。まずはあいさつから実践していこう。(笑)


