公益財団法人日本相撲連盟の第29回全国都道府県中学生相撲選手権大会が5日に東京の両国国技館で開かれ、個人軽量級で県代表として出場した野口小学校出身で箕島中3年の井ノ上豪志選手が見事初優勝を飾った。井ノ上選手は持ち前の多彩な技を繰り出し、強豪を次々と撃破。決勝では沖縄の選手を蹴返しで下し、自身初の全国制覇を達成した。

 軽量級は75㌔以下が対象で47都道府県予選を勝ち抜いた47人が参加し、トーナメントで争った。

 井ノ上選手は1、2、3回戦を押し倒しなどで突破してベスト8入りすると、準々決勝は鹿児島の選手を送り倒し、準決勝は福岡の選手を下手投げで土をつけて決勝に進出。優勝をかけた大一番は沖縄の選手との取組となり、相手の足を払って倒す蹴返しで勝利。表彰式では賞状や金メダル、優勝トロフィーを手にした。団体戦にも出場し、予選3試合のうち2勝を挙げるなど活躍したが、チームの予選突破はならなかった。

 井ノ上選手は身長165㌢、体重72㌔。力と技を兼ね備えた力士で、県予選では軽量級を制したほか、重量級でも準優勝。先月行われた中学生相撲大会県予選個人戦では130㌔ほどある相手に勝利するなど充実した内容で優勝し、今月18・19日に山口県で開かれる全国大会出場を決め、いい仕上がりで今大会に臨んでいた。全国制覇は自身初で、山口県での全国大会に弾みをつけた。井ノ上選手は「優勝できてうれしかったけど、団体戦は負けたので悔しかったです」と話している。

写真=全国大会で初優勝を飾った井ノ上選手