御坊日高地区雇用対策協議会地元企業研究会主催の親子で企業探検ツアーの本年度第1弾が2日に開催され、小学生と保護者5組10人が紀州鉄道で切符販売などを体験した。

 日高地方にある企業を子どもや保護者に知ってもらい、将来は地元で働くことにつなげようと日高振興局と3年前から行っている。本年度は8月中に5社を訪問する予定で、初回は御坊のシンボル的存在の紀州鉄道。紀伊御坊駅に集まり、大串昌広駅長が「紀州鉄道はことしで90歳。JR御坊駅から西御坊駅まで延長2・7㌔で、日本一短いローカル私鉄です。切符はいまでは珍しい『硬券』と呼ばれる昔ながらの硬い切符を使っていて、手動で切符を切っています」などと説明。子どもたちは窓口で客役の保護者に硬券販売を実践。機械で日付を印字し、パンチで穴を開けていた。車内ではアナウンス体験も行った。父の哲紀さん(43)と参加した前出和紀君(塩屋小5年)は「滅多にない機会で、いい思い出になりました。紀州鉄道が好きになりました」と笑顔で話していた。

写真=硬券の販売を体験する参加者