きょう31日の夜、「スーパーマーズ」が見られるそうだ。15年ぶりに地球に大接近し、大きく明るく輝く火星。マーズとは火星の英名で、ローマ神話の軍神からきている◆140年前にも火星の大接近があった。西南戦争の頃で、強い光を放つ赤い星を人々は「西郷星」と呼んだという。この地球の隣りの星に、人類はいろんな夢を描いてきた。ウェルズの「宇宙戦争」に始まり、幾多の作家が火星人の存在を筆にしている。折しも、「火星の地下に大量の水が液体状で存在する可能性がある」との論文が科学雑誌で発表されたとか◆国民的人気漫画「ドラえもん」にも火星人の登場するエピソードがある。タイトルは「ハロー宇宙人」。のび太とドラえもんは未来の道具を駆使して火星に火星人を誕生させ、スーパー進化放射線を遠隔操作して宇宙飛行ができるまでに進化させる。火星は地球の半分の大きさで重力も小さく、火星人の体格は地球人に比べかなり小さい。記念すべき第1号の宇宙飛行士は、カップ焼きそばの容器ほどのかわいらしい円盤型宇宙船で、誰にも気づかれず地球へやってくる。しかしのび太をいじめるジャイアン、テレビの戦闘シーンに歓声を上げて見入るのび太の姿を見て「地球人がこんなに好戦的で野蛮だったとは。とても地球の隣りにはいられない」と、第2の故郷を探して飛び去ってしまう◆地上では、いつもやりきれないようなことが起こっている。現実とかけ離れたことに思いを飛ばし、元気を得るのは心にとって、必要なことなのだ。7800万㌔の距離も、遥かな未来までの時間もやすやすと納めてしまえるのが人の心の器量。異星人が来訪しても恥ずかしくない平和な地上世界を築くこともいつかは可能かもしれない。(里)