ことしは20日が土用の丑(うし)の日。全国各地で35度を超える猛暑日を記録、日高地方でもうだるような暑さが続く中、ウナギでも食べてスタミナを付けたいところ。ビタミンA、B、D、Eのほか、DHA、EPA、ミネラルなども豊富に含み、カルシウムと一緒に摂取することで骨粗しょう症予防にもなる美味な食材だ。

 しかし、ことしは稚魚の「シラスウナギ」が歴史的な不漁だそうで価格が高騰。御坊市のスーパーなどで見ても、中国産は1000円以内で売っていたが、国産だと2000~3000円はする。あまりに高すぎて消費者がウナギの購入を敬遠。在庫が余って逆に価格が安くなるのではないかという予想もあるが、いまのところそういった値動きはなさそう。日高川の天然ウナギも近年、少なくなっているようで、高嶺の花となっている。

 日本国内で流通している国産ウナギの99%以上は養殖だが、いまのところ養殖には天然のシラスウナギを100%使っている。つまり、タイやマグロ、クエなどのように、完全養殖が実用化されていない。ただ、ウナギ完全養殖の技術自体は確立されている。水産研究・教育機構増養殖研究所が2010年に世界で初めて、人工親魚から採取した卵から育てることに成功。今後の課題は大量生産の技術開発で、20年の実用化を目指している。いかに生産コストを抑えるかも問題だという。

 近年、ウナギに限らず、サンマやマグロ、アユなど海や川の天然資源の枯渇が問題になっている中、重要視されているのが「つくり、育てる漁業」。土用の丑の日には、庶民でも安くウナギが食べられるよう、大いに期待している。(吉)