元高校球児が母校のユニホームを着て、再び甲子園を目指すマスターズ甲子園の県予選大会は8日、紀三井寺公園野球場でベスト4が激突し、日高中津が初優勝。11月に開催される「甲子園」出場を決めた。決勝は日高中津の「若アユ打線」が爆発し、田辺に13―12で逆転勝ち。ナインは優勝旗を手に校歌を響かせた。

 和歌山での地方大会は初の開催。試合は1回から5回までを34歳以下が戦い、6回からは35歳以上が出場した。

 決勝は日高中津が初回、渡邊、中原の連続適時打などで3点を先制し、2回には小早川の左2ランなどで4点を追加。6回に逆転を許したが、7回に大江の左前適時打で1点差に迫り、8回無死満塁から横貫の三塁への当たりが2点適時失策を誘って再び試合をひっくり返すと、さらに暴投と押し出し四球でリードを広げた。

 守っては、先発の神谷から嶋上、中野、岩井、玉置、北山まで6人が継投。8回、1点差に詰め寄られ、なおも2死二、三塁とされたが、北山が三振に切って取り、この回で時間切れとなった。

 甲子園出場が決まった瞬間、ナインはベンチを飛び出し、マウンド上で喜び爆発。表彰式後、垣内邦夫元監督を胴上げした。

 準決勝の結果は田辺9―8耐久(延長10回)、日高中津8―5市和歌山。第15回となるマスターズ甲子園は11月10、11日に阪神甲子園球場であり、日高中津は2日目に徳島県代表と対戦する。

 細峪規良監督は「大勢が集まり、みんなの力が合わさった結果。甲子園は高校卒業後も憧れの舞台。楽しんでプレーしてきたい」と大喜び。11日に開幕する第100回全国高校野球選手権記念和歌山大会を前に後輩へ「OBみんなで応援するので、練習の成果を思い切り発揮してほしい」とエールを送っていた。

 日高中津のメンバーは次の皆さん。

 細峪規良(監督)、嶋上和希、鈴木寿旭、平松陽介、方森孝路、東正満、渡邊敬之、瀬川洋司、本田亮律、阿比留将夫、桝井浩行、藤川雄太、黒田圭祐、松元靖寿、小早川圭、杉山学、湯上彰浩、中野達樹、阪口晃次、松下尚則、榎本慎示、神谷弘樹、津村陽介、正木康喜、舟木幸広、弓場大樹、友國剛志、羽佐拓真、丸山秀作、友國弘規、坂口雅映、西出航志朗、北村太志、古久保敦哉、仲未知香、松下祐希、瀧本剛士、中戸洸太、井上翔太、吉田隆生、中原久、森春樹(以上34歳以下)、垣内邦夫、坂口年哉、相台真吾、原宗隆、塩崎公司、岡本平、仲道生、飯村匡宏、北山和也、加藤大雄、仲千治、岩井聡史、田中貴信、西賢志、大江広真、大串隆、横貫吉紀、市木直弘、山本祐、島和也、辻本和豊、本田智宏、谷口佳隆、中元英隆、伊藤勝、古泉渉、南谷将孝、越本智博、坂本和史、玉置信賢、岡田浩儀、山本誠司(以上35歳以上)

写真=優勝旗を手に日高中津ナイン