本州最大のアカウミガメの産卵地、みなべ町山内の千里の浜で、今シーズンは25日までに18回の産卵が確認されている。昨年同期の35回に対して約半分で、序盤は低調。来月中旬ごろがピークとみられ、関係者らは「ことしはいまのところ昨年に比べて少ないが、遅れている可能性もあり、今後に期待したい」と話している。
 千里の浜は宿泊施設「ホテル&リゾーツ和歌山みなべ」近くの砂浜で、延長は約1・3㌔。毎年、5月後半ごろから夜に産卵のため上陸する。ことしも5月25日に初めて上陸と産卵が確認された。5月中には7頭が上陸し、うち2頭が産卵。6月に入りほぼ連日、上陸と産卵が確認され、これまでの累計(25日現在)で上陸56回、産卵18回となっている。一日の上陸の最多は今月24日の8回(産卵2回)だった。昨年同期は上陸70回で、うち産卵が35回。シーズン全体では上陸271回、産卵127回だった。
 1981年以降で産卵の最多は1991年の348回(上陸786回)、最少は1998年の29回(上陸69回)。上陸や産卵は8月中旬ごろまで続く。ふ化は8月初旬ごろから始まり、9月ごろまで。現地では日本ウミガメ協議会のボランティア、地元のウミガメ研究班、青年クラブみなべ等が調査や保護活動などを行っている。
 アカウミガメは環境省のレッドリストで近い将来絶命の危険性が高いとされる「絶滅危惧IB類」に指定。町行政もウミガメ保護を目的とした条例を制定しているほか、現地近くに建設した千里ウミガメ館も今月1日から供用を開始している。ウミガメの観察には事前の許可が必要で、申し込みや詳しい問い合わせは町教育委員会℡0739―74―2191。