スポーツを通じて知的障害のある人たちの社会参加を支援する組織「スペシャルオリンピックス日本・和歌山」に、新しい競技となる柔道部会が誕生。23日午後2時から由良中学校体育館で第1回のプログラムを開催する。由良町柔道スポーツ少年団の監督、楠山光一さん(53)=網代=が中心となって進めており、「社会参加のサポートをするとともに、将来は世界大会の出場者が現れることを願いたい」と話している。
スペシャルオリンピックスはオリンピックやパラリンピック同様、夏季、冬季の世界大会をそれぞれ4年に1回開いている。近年では2017年にオーストリアで冬季大会、19年にはアラブ首長国連邦で夏季大会が開催。世界各国の選手が集まり、日本人選手も各大会で活躍している。
楠山さんは柔道指導歴約20年。社会福祉施設で働く教室生からスペシャルオリンピックスの話を聞き、以前から「柔道で社会貢献したい」と考えていたことから県内8競技目となる柔道部会の立ち上げを決意し、部門の代表となるヘッドコーチとして広島県で開かれたプログラムの視察などを行い、準備を進めていた。
今回のプログラムに先立ち、4月にはアスリートや保護者、指導者向けの体験会を開き、各施設などへのチラシ配りを行った結果、アスリート16人含め約60人が参加。関心の高さを実感した。23日のプログラムには、日高地方の中学生含め7人が参加予定。柔道着を着て畳の上でゲームを行ったり、礼法や簡単な練習などを通じて、柔道の楽しさを伝える。
世界大会に出場するためには国内で全国大会の開催が必要。全国大会には6都道府県の参加が必要だが、現在柔道は神奈川、広島、大阪含め4府県しかなく全国大会が開けないため、世界大会には出場できていない。近年になって全日本柔道連盟がバックアップし始め、近く千葉など数県で設立への動きがあるなど、機運が高まっている。
楠山さんは「知的障害がある人にもさまざまな可能性を与え、チャレンジする機会の一つとして柔道を知ってもらいたい。柔道を通じて自立や社会参加への助けになれば」と話している。

