活発な梅雨前線の影響で県内は20日、全域で断続的に激しい雨が降った。いまのところ雨による大きな被害は確認されていないが、日高川町やみなべ町で住民への避難準備情報が発令されたほか、由良町内では川の護岸が崩落。御坊市では名田町野島で竜巻とみられる突風の影響で農業用ハウスが壊れた。
 和歌山地方気象台によると、この日の24時間雨量は田辺市龍神で317・5㍉を観測し、1時間当たりの最大降水量は有田川町清水で62・0㍉を記録。日高地方でも川辺観測所で24時間に181・5㍉、1時間最大40・5㍉の大雨となった。
 この雨で、日高町荊木の国道42号や日高川町鐘巻、美浜町和田の県道が冠水。各地の河川も水位が上がり、みなべ町では午後7時30分、日高川町では同8時20分、それぞれ町内の全世帯を対象に避難準備・高齢者等避難開始が出され、日高川町は美山と川辺で計3人が避難した。増水に伴い、由良町では門前地内の由良川でコンクリートの護岸が高さ3㍍、幅10㍍にわたって崩落。日高川町江川地内の江川では護岸の土が30㍍にわたって崩れ落ち、上を走る町道は大型車が通行できなくなっている。
 御坊市名田町野島では夕方、竜巻のような突風が発生。井ノ上和彦さん(71)の鉄骨ハウスのガラスが割れる被害があった。現場は「フィッシュテラスはし長」から南に広がる農地。井ノ上さんによると、午後6時ごろ、息子の友人が、井ノ上さんのハウス上空に、ハウスのビニールが巻き上がっているの目撃。連絡を受けて見に行くと、屋根部分のガラスが割れ落ちていたほか、ハウスで使うビニールを巻き上げるための鉄パイプが近くの電柱に引っかかっていたり、畑に落ちていた。ガラス片はハウスの北にある他の人のビニールハウスや100㍍ほど離れた国道でも見つかっており、南の海側から北へ向かって強い風が吹き、井ノ上さんのハウスを含めて周辺のビニールハウスへ、直線状に被害が広がったとみられている。
 井ノ上さんは「2年前にもすぐ近くで竜巻被害があったが、うちは初めて。連絡を受ける半時間ほど前までハウス内にいたので危なかった」と話していた。