日高町の志賀小学校で行われた和歌山県の事業「わうくらす」を取材した。動物愛護について学習するプログラムで、動物とのふれあいを通じて命の尊さを学ぶ授業だ◆命を感じる▽生き物を飼う▽犬と人とのかかわり▽野良犬・ねこ、捨て犬・ねこ▽野生動物とのかかわり▽ズーノーシス(動物由来感染症)、手洗い▽動物のために私たちができること――など12のメニューがあり、今回取材したのは1年生対象の「命を感じる」。「生きてるってどんなことだと思う?」という講師の質問に子ども達は「動く」「息をしてる」など口々に答え、生きている証拠である心臓の音を聞くことに。心音を大きく増幅して皆で聞ける機器を使うと、心臓の鼓動がドラムビートのように響いた。幾分速く、また幾分ゆっくりと、1人1人、少しずつリズムやテンポが違う。子ども達からは、「雷みたい」「音楽みたい」「花火みたい」とオリジナリティのある表現が次々に飛び出した◆「世界は美しい。生命は、ただそれだけで美しい」という言葉をある作品で読んだ。たくさんの命がそれぞれに自分だけの輝きを放っているから、世界は美しい。美しくないもの、あってはならないものは理不尽な死とそれをもたらすものだ。昨今は、信じられないような事件、痛ましい事故で命が失われてしまったという報道に立て続けに接する。なんとも言いようのない気持ちになり、「命の尊さ」という言葉を改めてかみしめる◆授業の後半は犬とのふれあいで、子どもたちは大きなラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバー、小さなミニチュアピンシャーなどと笑顔でコミュニケーションをとり、聴診器で心臓の音を聞いていた。それを見ているだけでも、こちらが命の尊さを学べるようだった。(里)