水の事故が多発する夏場を前に日高広域消防は12、13日、日高川町内の日高川で水難救助訓練を行った。
 「若野橋付近で遊泳中の男性1人が溺れ、居合わせた住民2人が救助に向かったが、1人は流されて右岸(若野側)の岩にしがみつき、力尽きたもう1人は救命胴衣を着用して水に浮いている状態。溺れた男性は沈んで行方不明になった」と想定し、救助や捜索を行った。
 12、13日とも救助と潜水の各隊員、潜水補助員合わせて約20人が出動し、連携を密に救助活動を展開。現場指揮本部からはドローンを飛ばし、情報収集を行った。
 行方不明者に対してはドローンが先行し、潜水隊員がボートで向かって水中を捜索。ダミー人形を発見、救出し、井口崇署長は「救助、潜水の各隊員と潜水補助員の連携強化が捜索、救助の時間短縮につながる。ドローンで早期に情報を集め、さらに機動力を高められるよう訓練を重ねたい。昨年、川での事故はゼロ。啓発に力を入れ、万が一のときは迅速な活動が行えるよう備えたい」と話していた。