梅の主産地、みなべ町・印南町でJA紀州(久保秀夫組合長)への南高梅の出荷量が12日現在で1700㌧に達し、目標の2600㌧に対して65%となった。不作だった昨年同期の1000㌧と比べて1・7倍と好調。雨に恵まれ、果実のサイズも昨年よりひと回り大きいという。同JAでは「いまのところ順調にきている」と話している。
 先月27日から出荷受け付けを開始。海岸沿いから収穫が始まり、現在は上南部地区から高城地区へと移行しつつある段階。収穫前から着果は平年並みが見込まれ、適度な降雨で実太りも順調に進んだ。
序盤から順調な出荷が続き、今月10日のピークには一日260㌧の出荷量となった。サイズはことしも昨年に続き2L中心。昨年はLの比率も多かったが、ことしは3Lが増えているという。前半を終了した時点で、すでに目標の65%に達した。病害虫については、数日前から果実が黒ずむすす病の発生が若干みられるようになったが、いまのところ大きな影響には至っていない。
 価格は出始め当初は2L秀10㌔で6200円程度。現在は1000円程度安くなっているが、農家らは「価格は昨年よりもやや下回っているが、収量でカバーできれば。ことしは台風の接近や上陸による被害もいまのところないし、雨も適度に降ってくれた。昨年は不作だったが、ことしは平年作は見込める」と話している。今後、収穫の中心は山間部に移り、7月初旬ごろまで続く。