人気グループのメンバーが女子高校生への強制わいせつ容疑で書類送検され、話題になった事件。本人は会見で、酩酊した上で自宅に少女を招き、無理やりキスを迫ったことを認めていたが、酒を飲んで覚えていないとも語っていた。
 酒の話で言えば、全国で飲酒運転による痛ましい事故が後を絶たない。昨年、県内の交通死亡事故に占める飲酒運転が絡んだ割合は17・1%。全国ワースト1位だった。35件の死亡事故のうち6件が飲酒運転。全国平均の6・3%を大きく上回っている。県内に公共交通機関が発達していないことも一因とみられているが、そんなことは言い訳に過ぎず、個人のモラルの問題だろうと思う。
 御坊署によると、ことしこれまでの酒気帯び運転容疑による逮捕は7件。うち4件が事故で発覚しているという。先日、公務員に対する飲酒運転防止の研修で警察官が「飲酒運転は故意で、悪質な犯罪。飲酒運転しようというのは甘えがあるから」と指摘。「積極的に情報提供したり、根絶のサポーターになってほしい」と呼びかけていた。飲酒運転も不審者と同じ。何か起きてからでは遅く、積極的に通報すべきであると思う。
 多くの犠牲者が出て厳罰化も進むなか、飲酒運転はどうしてなくならないのか。車で飲みに行き、運転して帰ろうとは誰も思っていない。そう信じたとすると、お酒を飲んで気が大きくなったり、正常な判断ができなくなってのことだろう。以前、酒を飲んだあとに車を運転しようとする友人をなだめたことがある。いくら自己責任だと言っても、やめさせるのが友情だと思ってのこと。飲酒運転をさせない関係を築くことも大切である。 (笑)