和歌山県立医科大学と青森県の国立大学法人弘前大学が互いの県民の健康増進などを目的に連携、双方が蓄積した健診や生活習慣の健康データを比較検証することになった。
 弘前大は大学院医学研究科社会医学講座の中路重之特任教授らのグループが中心となり、地域、学校、職域が連携する形で、大規模な合同健診等で得た住民の生活習慣や健康状態など2000項目にわたるデータを蓄積。九州大や京都府立医科大と同様のデータを共有し、生活習慣病や認知症の予防法の開発などの共同研究を進めている。
 今回、和歌山県立医科大はその仲間に加わり、かつらぎ町やみなべ町など県内5つの町村と連携して集めた住民の健康状態や生活習慣のデータを他大学のデータと比較検証するなどの研究を開始。弘前大の取り組みを参考に、市町村や企業に働きかけ、健康寿命の増進、健康経営の推進を図るほか、小中学校など若年期からの健康教育の強化を進める。
 青森県は厚生労働省の調査(2015年)で男女とも平均寿命が全国最下位となっており、和歌山県も同様に平均寿命が短い。両大学は18日、和歌山県立医科大でプロジェクトに関する記者発表を行い、弘前大の中路特任教授は「和歌山は青森同様、健康に関して苦戦している土地柄であり、データを共有して他の(沖縄など)平均寿命の長い県と比較検証するのは意義がある。市町村、企業、教育ともがっちり手を組むことで、このプロジェクトはいずれ国家的な日本人の健康を変えるプロジェクトになる」などと述べた。