県は県内企業の成長力強化を後押しするため、本年度の新政策として県工業技術センター(和歌山市小倉)に、最先端の産業用ロボットやAI(人工知能)を導入した実証施設(IPラボ)を整備する。製品の製造や検査の工程を自動化するシステムを試験的に使ってもらい、的確な設備投資で生産性向上につなげることを目的とし、2019年度から中小企業に開放。近畿の自治体では初の取り組みとなる。
工業技術センターは企業の技術力向上や人材育成を支援するため、3Dプリンターや3DCAD、産業用X線CTをそろえた「3Dスマートものづくりラボ」など、4つの分野で先進の機器をそろえたオープンラボを整備。今回のIPラボはこれらに続く第5弾で、製造業者や設備メーカーが産業用ロボット、IoT・AI技術を学び、製品の搬送、組み立て、検査等の作業を自動化するシステムを体験してもらう。
導入する機器は大きく3つに分かれ、▽梱包作業の自動化等に活用できるアーム系ロボット▽AIを活用して検品等を自動化するセンサー付きカメラ▽設備の動作状況を収集、効率化させるデータ管理のIоTシステム――など。企業はこれらの機器を実際に使用してメリットを確認し、設備投資の判断に役立てることができる。
総事業費は約1億1000万円。県産業技術政策課は「本年度中に機器の導入、施設の整備を終え、準備を経て来年5月か6月にはオープンしたい。製造業が中心になるが、県内の企業に使っていただき、自動化のための設備投資を進め、生産性の向上につなげてもらえれば」と話している。

