みなべ町清川と田辺市上芳養の境界付近で県道芳養清川線の改良工事(1㌔区間)が完成、17日に供用を開始した。開通前には現地で祝う会が開かれ、テープカット、石碑の除幕、餅投げ、渡り初めなどで祝った。道路改良を陳情してきた龍神田辺線(県道芳養清川線)促進協議会の清水良一副会長は「このうえない喜び」と関係者に感謝した。
場所は清川地内の大川集会所近くから田辺方面へ約600㍍の地点。対象区間は道幅が狭く、車両の対向が困難となっていた。特に区間内の面谷トンネル(延長356㍍)は幅員が3・3㍍で、一方からの進入車両があると反対側の手前で待機しなければならない状態だった。2・8㍍以上の車は通れないという高さ制限もあるほか、建設後65年が経過して老朽化も進んでいた。このため県は2012年度から事業に着手し、区間内に新しく面谷トンネル(653㍍)を設置したほか、谷をまたぐ本ノ谷橋(67㍍)も建設した。新しい道路の車道幅員は7㍍(トンネル内6・5㍍)でこれまでの約2倍にし、通行をスムーズにした。事業費は約22億円。面谷トンネルの銘板は、清川側は高城中学校1年の早田衣吹さん、上芳養側は上芳養中学校1年の梅田陽嘉さんが書いた。
開通を祝う会には80人が出席。会長だった故太田保治氏(上芳養)の家族も遺影を持って列席した。オープニングでは、県指定文化財となっている地元の清川名之内の獅子舞を披露。清水副会長は式辞で1987年に発足した同促進協議会の活動などに触れ、「歴代の知事や県職員にご協力いただき、厚くお礼申し上げたい。この道路は真に共栄恩恵の道」と話した。小谷芳正町長は「7年前の紀伊半島水害で、清川地区のすべての道が途絶えて3日間孤立した。命の道としての役割は大きい」、仁坂吉伸知事は「川筋ネットワークを進め、不便を来している部分をきちんとしたい。まずは清川と田辺がスムーズに行けるように今回の工事区間を含めて前後の道の改良を進めていきたい」と述べた。田辺市の真砂充敏市長、同市選出の泉正徳県議、日高郡選出の坂本登県議も祝辞で完成を喜んだ。このあとテープカット、記念石碑の除幕を行った。渡り初めでは地元の棒引賢さん(78)幸子さん(75)夫婦、清さん(55)やすみさん(56)夫婦、勇人さん(28)沙世さん(29)の3世代夫婦に、勇人さんと沙世さんの子どもの琴音ちゃん(6)と音彩ちゃん(3)の2人が加わって4世代が区間内の本ノ谷橋を行進。地元の清川大川区で町指定文化財となっている住吉太鼓が勇ましい演奏で花を添えた。

