美浜町の和田小学校で行われた、きのくに信用金庫の出張授業「きのくにマネースクール」を取材した。児童たちは世界8カ国・地域の紙幣に触れたり、1億円の重さを体験したりしながらお金について学んだが、こんな授業もあと何年かすれば見られなくなるかもしれない。
ヨハネス・クヌッセン機関長の殉難50周年事業で訪問したことがあるデンマークでは、2030年までに廃止されるものがあるという。それは「現金」。すでに、現金はあまり使われておらず、国民の抵抗感は少ないらしい。子どもへのこづかいは口座に振り込む、割り勘の場合も1人がまとめて支払って、あとで口座に振り込む。そんな話がテレビの街頭インタビューで紹介されていた。キャッシュレス社会はマネーロンダリングや銀行強盗など、さまざまな犯罪を防げる。サイバー犯罪への課題はあるが、実現へ向かっている。
中国でも、現金を持たないという。「偽札が多い」のが理由の一つのようだ。スーパーをはじめ、屋台でもスマホでQRコードを読み取って、金額の数字を打ち込んで銀行口座から支払う。驚くのは祝儀、さい銭、さらにホームレスへの支援にも使われているということ。日本にいると考えが及ばない。
キャッシュレス化が進めば、スーパーで財布の中の小銭を探す人が前にいてレジを待たされるイライラ感も解消されるのかも。「1万円を崩したくない」と、ちょっとした支出を我慢することもなくなり、消費を活発化させるかもしれない。汚れている現金に触れないので健康にもいい、お金の出し入れにかかわる時間も短縮できる。デメリットも多いが、観光にも影響してくるので世界的な流れに乗り遅れてはいけない。(賀)

