御坊ライオンズクラブ(田渕稔会長)の第7回日高地方子ども暗唱大会が4日、御坊市民文化会館大ホールで開かれた。個人23人、群読17組の小学生が練習を重ねた成果を披露。詩や物語の一節を生き生きと表現した。個人の部では御坊3年生の木戸綾音さん、群読の部では川原河6年生の2人が見事優秀賞を受賞した。
 木戸さんは昨年に続いて2度目の優秀賞。今回は民話風の児童文学、斎藤隆介著「花さき山」の一節を暗唱した。あやという貧しい家の少女が花さき山に迷い込み、山んばから「一面の美しい花は、すべて人々がいいことをした時に咲いた花。おまえの足元に咲いている赤い花は、おまえが自分のほしい着物を我慢して妹に譲ってやったので咲いた花」と教えられる。木戸さんは自身と似た名の主人公の心情などを、ゆったりと優しい調子で暗唱した。
 群読で最優秀の川原河小6年生は、川合琴葉さん、東原百伽さんの2人。生命の循環を考える絵本「葉っぱのフレディ~いのちの旅~」を暗唱した。木の葉が季節の移り変わりによって姿を変え、落葉となって地面に落ち、木が育つための栄養となってまた新しく葉が芽吹くという大きな命の流れを描いた絵本で、2人は葉っぱのフレディとダニエルになりきり、生と死についての深い内容を持つ会話を力のこもった声で表現。大きな拍手が送られた。
 アトラクションとして、御坊少年少女発明クラブの講師らが実験を披露。空気の重さを体感する実験では色とりどりの大きな風船を客席に回し、子どもたちは歓声を上げていた。
 受賞者は次の皆さん。
 【個人】奨励賞=土井希(湯川6年)「あらしの夜に」▽ライオンズ賞=神野美桜(松原5年)「蜘蛛の糸」▽特別賞=小山悠斗(上南部1年)「くじらぐも」【群読】奨励賞=松原5年(林美志、大星茉凜、小早川陽彩、猪原朱莉)「成人の日に」「光」▽ライオンズ賞=藤田4年(上田寛都、京保春佑、小池奏空、佐々木俊輔、吉本玲桜、輪宝星天、山本空、岩本莉那、玉置由奈、林美早季、林優希、溝口佳世、湯川華奈、吉本帆花、米田絢葵)「クヌッセン機関長」【特別表彰】5回出場=前田治加(上南部6年)、土井希(湯川6年)▽4回連続出場=前田真佑(名田6年)、森桜子、辻村悠利、坂口琴音、柳木京梧(以上内原4年)、小川心温、楠はに香(以上内原5年)、猪原朱莉(松原5年)▽3年連続出場=竹村和馬(清流6年)、玄素匡人(印南5年)、木戸綾音(御坊3年)、岩﨑正悟(清流3年)、青木咲優(松原3年)、大薮心南(川辺西3年)