先日、田辺市上芳養の県道芳養清川線で下校中の小学生の女児が狙われる事件が発生した。調べによると、車から降りて近づいてきた男に「トイレはどこかな?」などと声をかけられ、いきなり催涙スプレーを噴射されたという。近くに設置されていた防犯カメラに映った車などから犯人を割り出し、田辺市臨時職員の宮下裕介容疑者(20)が逮捕された。女児は全治3カ月のけがと診断されたが、快方へと向かっており、事件のあった翌日から登校しているという。
子どもが狙われる事件は後を絶たない。4月に千葉県でベトナム国籍の小学3年生女児が殺害された事件は記憶に新しいし、2年前には県内の紀の川市でも小学5年生の男児が刺殺されるという凶悪な犯罪が起きた。全国的には13歳未満の子どもが被害に遭う刑法犯は年間で約2万5000件起きているという。時間帯の特徴としては、1人になることが多い下校途中や習い事などの行き帰り時間となる午後2時から午後6時ごろが特に狙われやすい。
日高地方では警察や青少年センターらは各小学校などに出向いて防犯教室を開催し、不審者の対応を実施。「知らない人について行か(イカ)ない」「知らない車に乗(の)らない」「大声(お)を出す」「す(す)ぐに逃げる」「知(し)らせる」の言葉の頭文字などをとった「イカのおすし」を実践し、児童への防犯教育の徹底を指導している。加えて、住民間の交流が深いという田舎特有の強みも生かすべきだ。地域の住民が他人の子どもを気にかける、地域ぐるみの見守りも大きな力となる。
近年は核家族化が進み、子どもが1人になりがち。地域で子どもを守る力が一層重要となっている。 (雄)

