2007年に次世代エネルギーの増進を図る目的で開設された御坊市塩屋町南塩屋の日高港新エネルギーパーク(EEパーク)のPR館は、来年3月までに関西電力㈱から御坊市へ無償譲渡される方向で調整されている。日高港が「みなとオアシスごぼう」に登録されたことを受け、市が関電に移管を打診していた。みなとオアシスのブランド力とPR効果で観光振興の拠点として期待される一方、PR館の来館者は年々減少しており、今後は集客アップの活用法が課題となりそう。
 13日に開かれた市議会全員協議会で執行部が明らかにした。
 EEパークはPR館、ソーラーカーなどの公園施設、太陽光発電などの研究施設からなり、2007年10月14日にオープン。公園施設は当初から、研究施設は2012年10月に関電から寄贈を受けて市が運営している。ことし11月に日高港が全国103番目の「みなとオアシス」に国土交通省から登録されたことを受け、市はPR館を拠点として活用していこうと、関電に話を持ちかけ、譲渡を受ける形での移管へ向けて調整を進めている。順調にいけば本年度中に譲渡、来年4月から市が管理する計画。
 市が運営となると、管理費や人件費が必要で、全員協議会で執行部は「維持管理費は年間約500万円。プラス人件費もかかる。運営は、公園施設等を管理している市ふれあいセンターに委託することを考えている」などと説明した。議員からは「今後、商業施設に変更することは可能なのか」「みなとオアシスに登録されたことでどのようなメリットがあるのか」などの質問があり、「変更は可能だが、当面は次世代エネルギーパークのPR機能を引き継ぐ」「メリットはブランド力が高まることや、みなとオアシス協議会のホームページで掲載され、PR効果が期待できる」などとした。ほかにもPR館の来館者がオープンから5年間は2万人台をキープしていたが、年々減少しており、昨年は1万476人となっていることから「御坊には魅力的な観光資源があるので、リンクしながら集客を図ることをこれから考えてもらいたい」との意見も出された。
 市企画課では「みなとオアシスのブランド力を生かし、集客につながる方法を商工振興課などと連携してこれから考えていきたい」と話している。