由良町吹井に防災ヘリポートが完成したことを受け、海上自衛隊由良基地分遣隊(澤井正明隊長)が28日、現地で初の着陸訓練を行った。災害時の支援などで活躍する海上自衛隊のヘリ「SH―60J」を使用。地震、津波などもしもの災害に備えて迅速、スムーズに着陸、離陸できることを確認した。
 ヘリポートを備えた新防災拠点の高台は、町立由良斎場北約200㍍の町道沿いにあり、面積約5500平方㍍、海抜約60㍍。大規模地震や津波発生時などもしもの場合には、住民の避難所や自衛隊などの救助活動の場として活用。さらに来年3月末までに、備蓄倉庫も整備。大型給水タンクや自家発電機を設置していく。
 着陸訓練は、ヘリポートが荷重に耐え、安全に離着陸できるかどうかをチェックするのが目的。ヘリは、機関銃を搭載してのガンシップから捜索救難、人員物資輸送、空中消火など多様な任務を持つ機体で、徳島県の第24航空隊に所属している。今回、由良基地からの要請を受けて約30分で到着。隊員や町職員ら関係者が見守る中、ヘリポートの「H」マークの上に着陸した。ヘリから同航空隊の中田典男司令が降りてきて、畑中雅央町長に記念の盾を贈呈。再びヘリに乗り込んで、飛び立っていった。
 畑中町長は「中田司令に『ヘリポートの環境はどうですか』と聞いたところ、『問題なし』と言っていた。これで自衛隊のヘリやドクターヘリなどが、救命、救急に活用できる」と話していた。この日は雨だったが、訓練の時間帯だけは降らなかった。
 着陸訓練の前には、町が防災訓練も実施。「巨大地震が発生、大津波警報が発令された」という想定で、職員が役場内でシェイクアウト訓練を行った。また、沿岸の地区では、指定された高台まで住民らが避難。職員は車椅子の利用者を押していく訓練も行った。