嵐の衆院選に審判が下った。臨時国会冒頭解散の3日前、先月25日に突如、誕生した「希望の党」はまさに台風の目となって、選挙報道のトップを走り続けたが、結果は自民・公明が安定した強さをみせつけ、希望の党は伸び悩んだ。
気象庁によると、熱帯の海上で発生する熱帯低気圧のうち、赤道より北、または南シナ海にあり、かつ低気圧内の最大風速が17㍍以上のものを「台風」と呼ぶ。熱帯低気圧は移動しながら、周りの水蒸気の渦を取り込みながら成長し、やがて台風となるらしい。
かつて政権を担った民主党が改称、出戻り議員らが合流した野党第一党の民進党。保守とリベラルが混在し、安倍内閣の支持率が急落した際も伸びることなく、結局は名前が違うだけの同工異曲は、公示直前に分裂、大部分が希望の党にのみ込まれた。
これで希望の党は台風「ユリコ」に成長。一時は超大型ハリケーンにまで大きくなるかと勢いを感じたが、政局は山の天気よりも予測がつかない。元民進議員の踏み絵をめぐり、改憲反対、反安倍のマスコミもにわかに論調が変わり、ユリコはわずか数日で熱帯低気圧に戻った。
踏み絵による「排除」のほかにも、小選挙区候補者配置に露呈したしがらみ、首班指名は選挙結果を見て考えるという無責任さなど批判が集中。どや顔の「ユリノミクス」も鬼すべりし、日高地方の首長選挙と同様、声高に相手を批判すればするほど自分の首を絞める結果となった。
台風一過とはいえ、日本は北朝鮮の脅威が抜き差しならない状況にある。米国は何を本気でやろうとしているのか。今回の選挙結果を踏まえ、日本は米国の真意を見極め、国難突破へ動かねばならない。ただ祈っても神風は吹かない。 (静)

