子どものころ遊んだ人気ゲームの「ドラクエ」で、「ガンガンいこうぜ」「いのちたいせつに」などのコマンドを入力すれば、コンピューターの判断でさまざまな攻撃方法を選択して敵と戦うシステムがあった。戦闘を重ねればさらに最適な攻撃方法を学習して賢くなっていく。いわゆる人工知能(AI)で、それから約30年、AIの進化はめざましい。
先日、米グーグル傘下の英グーグル・ディープマインド社は、囲碁の世界トップ棋士を次々と破ったAIの「アルファ碁」を上回る「アルファ碁ゼロ」を開発。従来のアルファ碁と違ってプロ棋士らの対戦データ(棋譜)を一切学ばず、自分対自分の対局を繰り返して打ち方を独学。わずか3日間の学習で従来のアルファ碁に100戦全勝した。膨大な数の選択肢を使って計算しているらしく、新薬発見やタンパク質の立体構造の解明といった科学的な問題にも応用できるらしい。
ほかにもいろいろある。銀行や保険会社のコールセンターではAIが音声認識を行って会話の内容を文字にして記録するほか、顧客の声をリアルタイムで解析し、顧客に対する回答の手助けとなる情報を、オペレーターの手元に表示。すでに実用化が進んでいる。また、自動車運転の技術でも車種の違いや動きを判断して自動運転ができるようなAIを開発中。究極は学習、思考能力を搭載した人型ロボットだと思うが、遠くない未来に実現するかもしれない。
いずれにしても、今後はあらゆるビジネスでAIの活用が予想されており、いかに活用していくかが、企業の成長に不可欠。しかし、まず企業自体が学習、進化していかなければならないのは言うまでもない。 (吉)

