ことしも日高地方の各地で秋祭りが行われた。週末になるとまちがにぎやかになり、日曜日には各神社で四ツ太鼓や屋台が威勢のよい掛け声とともに練り歩いた。まだまだ和田や吉田、寒川祭などが控えており、祭りに向けて気持ちを高めている若衆もいることだろう。
 この季節は編集記者は大忙しで、一日に複数の祭りの取材を掛け持つこともある。日高川町担当の筆者も8日には笑い、下阿田木、紀道の3カ所を〝はしご〟。この日は快晴で気温も30度近く。笑い祭では名物の鈴振りによる「笑い」がシャッターチャンス。「永楽じゃ~、世は楽じゃ~、笑え笑えわっはっはー」と笑う鈴振りを数十人のアマチュアカメラマンが囲み、筆者も苦労しながらなんとか撮影した。下阿田木はここら辺では珍しい相撲を奉納。ちびっ子のかわいい取組から大人の激しい押し合いや投げ合いに観客たちは大盛り上がり。紀道も比較的珍しい「馬駆け」があり、猛スピードで走り去る馬に夢中でシャッターを切った。
 15日は由良祭を取材。由良も周辺の祭りとは異なり四ツ太鼓がない。長さ7、8㍍の長載棒が特徴的な屋台(由良では屋形)同士を組み合わせ、掛け声に合わせて押し合う。最後は高く組み合わせて青年会長らが握手を交わす。由良生まれの筆者もこれが祭りのスタンダードな形と思っていたので、大人になって四ツ太鼓を見たときは驚いた。あいにくことしは雨で高く組み合わすことはしなかったが、2カ所で行った夜の競り合いは盛り上がっていた。
 本紙ホームページではそんな祭りの様子を写真で紹介。随時更新していますので、ことし参加できなかった人も興奮冷めやらぬ人もぜひ一度チェックしてみてください。     (城)