中秋の名月の4日、日高川町の寒川地区では珍しい地域伝統の風習「お月見どろぼう」が行われ、子どもたちが家々を回ってお菓子をもらう光景がみられた。
 寒川では毎年十五夜の夜、各家がススキとハギの花、団子と一緒にお菓子をお供え。ことしも月が昇ると同時に道を行き来する子どもたちの声が聞こえ、玄関に用意されたお菓子をうれしそうにリュックサックや袋に詰め込んでいた。
 食料品と雑貨の店「三尾屋」を経営する福島榮助さん(88)は、「最近はお月見どろぼうとかいうけど、昔は『お供えもんをたばり(いただき)に回る』っていうて、わしの子どものころはサトイモや団子やったな」といい、次々と訪れる子どもたちに目を細めていた。