20日ほど前の当欄でダブル不倫疑惑が報じられた衆院議員らを取り上げ、「言動不一致の政治家」が政治への信頼を損ねていると書いた。今回の衆院解散、総選挙に際しての政治家の言動でも、その思いが強くなっている。
 安倍晋三首相が臨時国会の冒頭で解散に踏み切ることが明らかになると、野党の政治家たちから反発が相次いだ。「大義なき解散だ」と。では、そう解散を批判する政治家たちの数カ月前までの言動はどうだったか。調べてみると面白い。
 インターネットで検索すると、あっという間に分かる。野党の幹部は内閣改造時に「内閣改造ではなく、内閣総辞職、解散・総選挙が必要」、森友・加計問題では「おぞましい政権によるおぞましい政治は選挙で止めないといけない」などとツイート。威勢のいい言葉が次々と出てくる。要するに「早く解散しろ」と強く訴えていたのだ。ところが、いざ解散となると、態度は一変。自分たちの選挙の準備不足に大慌てなのか、解散を批判する。以前の「国民のために早く解散しろ」から一転した解散を否定する言葉は「私たちがこの時期に選挙するのは困るから解散するな」という自分勝手な保身の主張に聞こえるのは筆者だけではないだろう。
 与党にも不祥事を起こした「魔の2回生」をはじめ問題が続出していたから、野党ばかりを責められない。与野党問わず、国民の不信を招いたことが数え切れないほどたくさんある。このタイミングで解散に打って出たのに「大義」があろうがなかろうが、選挙は行われる。有権者は、これまでの政治家の言動を厳しくチェックし直し、投票の際には本当に国民のために働いてくれる政治家は誰なのかしっかりと選ばなければならない。    (賀)