中学生女子サッカーのU―15県トレセン代表メンバーに、日高地方から唯一、由良FCのDF山野夏帆選手(由良中1年)が選出された。普段、男子に交じってプレーする中で培った当たり負けしないフィジカルの強さとスピードが武器で、1年生ながら県選抜8人の中に入った。19、20日に大阪堺のJ―GREENで開かれる関西トレセン選考会に参加し、関西代表入りを目指す。
 7月下旬に行われた選考会には県内の女子選手約20人が参加。ゲーム形式で行われ、一人一人の動きをチェックし、8人を選出した。1年生で選ばれたのは山野選手を含めて3人。
 山野選手は身長161㌢、1対1に強い右サイドバック。選考会では誰よりも大きな声でコーチングし、トップに入ったときは前線からプレッシャーをかけ、守備面で献身的なプレーを発揮して選考委員の目に留まった。
 由良FCではメンバー12人の中で唯一の女子選手。「女子扱いされないよう、対等に戦えるよう鍛えています」といい、普段の走り込みで培った男子にも引けを取らない体の強さとスピードを兼ね備えており、チームでも大きな存在感を発揮している。「いつも男子と競り合っているので、女子の選考会では3年生にも当たり負けしませんでした。日ごろの練習の成果を十分発揮できました」と男子とのプレーのおかげで成長を実感できるようになってきた。DFながら攻撃にも積極的に参加しており、「ロングキックで前線にパスを出して、ゴールにつながったときは一番うれしい」とサッカーが楽しくて仕方がない。目標は関西選抜入りで、「もっと足元の技術を高めて、代表でも由良FCでも山野がいないとダメだと思われるような選手になりたい。選考会では他府県の選手に負けないようしっかり自分をアピールしたい」とこぶしを握った。
 由良FCの神田歳治監督は「フィジカルも負けん気も強くて、ほかの選手を引っ張っていける選手。常に平常心で自分の持っている力を出してきてほしい」とエールを送っている。